2018年01月30日

岐阜県地域生活定着支援センターを訪ねて

128日に行われた笠松刑務所の施設見学会のことをブログで紹介させて頂きました。出所後、再犯で戻ってくる人が多いこと、高齢者の割合が高いこと、そして障害から犯罪という自覚がないまま再犯を繰り返し、一生の大半を刑務所で過ごす人がいるなどこのままではいけないと思うことが多くありました。

 

 そんな中、「地域生活定着支援センター」という制度があることを知り、岐阜市黒野にある「岐阜県地域生活定着支援センター」を訪ね、お話を伺いました。          

 このセンターは厚生労働省が「高齢・障害等」により、自立が困難な刑務所出所者等が福祉サービスを受けられるようにするため、平成23年度末までにすべての都道府県の圏域ごとに1か所設置したものということです。保護観察所と協働して、安定した日常生活が送れるよう活動されています。

 

センターでは出所が近い受刑者に対し、入所中から伴走型で相談にのり、出所後も司法の立場でなく福祉の立場からフォローされています。受刑者は人と繋がるのが不得手の人が多く、コーディネート、フォロ―アップ、相談業務などこのセンターの役割は重要と思いました。職員の方は5人ですが実質には3人に委ねられ、支援も期間が限られていることが課題ではないかと思いました。

 

平成23年版の犯罪白書では平成22年中に入所した受刑者数は27,079人でその中に再犯の障がい者・高齢者が含まれています。障がい受刑者、高齢受刑者共に最も多い罪名は「窃盗」で半数近く、次いで「詐欺(無線飲食、キセル乗車など)」です。また障がい受刑者の犯罪動機で最も多いのが「困窮・生活苦」36.8%で、事件を起こした際に無職であったのが80.7%となっています。また高齢で受刑歴のある人の犯行では「経済的不安」40.5%、次いで「あきらめ・ホームレス志向」32.8%です。(岐阜県地域生活定着センター・パンフレットより)

 

センターで関連の本を紹介して頂きました。以前読んだ山本譲司さんの著作「獄窓記」同じ著者の「累犯障害者」共同通信社発行「死刑でいいです」長崎新聞社発行「居場所を探して・累犯障害者たち」です。一気に読ませて頂きました。このうち「累犯障害者」には出所後1週間野宿生活を続け、刑務所に戻りたかったから放火した再犯者、障がいのため善悪の判断が定かでなく、たまたま反社会的な行動を起こし、検挙された受刑者、「外には一人も知り合いがおらんけど、刑務所はいっぱい友達ができるけん嬉しか」と話した再犯受刑者などが紹介されていました。

 

他の本からも具体的な障害の病名が明記され、障害から罪を犯していながら福祉的な対応がされないまま再犯を繰り返す受刑者がいることを伝えていました。事件の報道の背景にある様々な生育歴や家庭環境などを捉え、罪は罪として障がいをよく理解し、時間をかけて福祉的支援をすることをもっと充実させることができないかと思います。

私も今後、関わっている様々な方達にご意見を伺い認識を深めていかねばと思っています。

posted by 高橋かずえ at 10:42| 岐阜 ☁| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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