災害時での一人暮らしの高齢者や障がい者などの避難支援対策を確立していこうと、
きょう午前、避難訓練が行われました。
参加したのは本荘中学校を避難所とする33の自治会員で、要援護者の疑似体験者も
加わりました。
この本荘地域では災害時に現状把握を関係者で共有するために、情報を地図上に重ね合わすGIS(地理情報システム)を使った「防災マップ」作りを昨年の6月から取り組んでいます。
そしてこれまでに避難所・防災備蓄倉庫・消火器・貯水槽・井戸・水路などを、GISに登録する作業を行っています。GISを積極的に防災に役立てようとする地域での取り組みは県内で初めてです。
きょうの訓練は洪水災害を想定し、高齢者、障がい者への避難支援体制を確認しようと行われました。
要援護者として地域のグループホームの利用者や足に障がいのある方、また器具を身につけた、聴覚や視覚の障がい疑似体験者が参加し、地域の方達の支援を受けながら、避難所となった本荘中学校体育館に集まりました。
地図上で避難者の安否確認が行われたあと班ごとに危険場所を地図に書き込み、
その報告がありました。
その中で車いすでの参加者は
・側溝のグレージングの穴や、中学校の入り口の石だたみの隙間に、車椅子の輪がはまりやすいなど、普段からバリアフリーへの取り組みを進めて欲しい。
・避難所に車椅子の人でも利用できるトイレがない。
などの意見がだされました。
その他にも
・市民病院にきている通院患者の想定で訓練に参加したが訓練開始のアナウンスがわかりずらかった。
実際の災害の時に入院患者さんも含め、パニックにならない誘導体制は検討が必要。
・避難所でのプライバシーを守る間仕切りの工夫が大切。
・やはりトイレ対策は遅れていると感じるなどこれからの課題が出されました。
私も視覚障害者の疑似体験をしましたが視野が狭く、色別がはっきりできず介添えがなければ不安で歩けないことを感じました。
東日本大震災でも心身に障害がある人々には避難所に居場所がなく、とりわけ辛い状況であったことも報道されています。
手さぐりでもきょうのような訓練が他の地域でも始り、
災害に備えることがお互いの理解を深めるきっかけにもなるように、
行政、地域の連携がもっともっと必要であることを実感しました。
>